●2021.06.26人生を丁寧に生きる
コロナ生活に入って1年4ヶ月。先日、懇意にしていただいている方から「コラムの更新がおろそかになってますよ!」……とご指摘をいただきました。確かに半年余り更新しておりません。愛用のレポート用紙には、幾度となく書き出しては毎月の様に変わっていくコロナの新しいルールに翻弄され「こんな風に頑張ります!」的な文章で書ききれなかったページが溜まっています。
そんな折、息子のサッカー留学の付き添いの為アルゼンチンで言葉も分からずコロナの感染拡大と共に生活を始めた家内から「気持ちを楽にしてくれたブログがあるよ!」と辻仁成氏のブログを紹介されました。
フランスでシングルファーザーとして息子さんと暮らす日々を食を通じて綴る文章は読み物が苦手な私にも小気味良く入ってくるものでした。そしてその文中に登場したのが『人生を丁寧に生きる』です。
氏自身、人生が停滞している時。不満な事ばかり起きたり 苛立ちから遠ざかれなかった時 自分自身に言い聞かせるのだというこの言葉。食にフォーカスしたブログ上では、その丁寧さを“ちゃんとした美味しい食事を作る事“としていますが、私には日々の生活の全ての局面の様な気がしました。
レストラン人生30年。イタリアンブームに乗ってスタートして以来、度重なる株主変更、リーマンショック、東日本大震災…….コロナと乗り越える事に必死になって来ましたが、この にっちもさっちもいかない今を過ごす事で「立ち止まる」経験をしました。
その中で今迄見落としてきた『丁寧に生きる』大切さに気づけた事は、大きな副産物となったと思います。
身近な所からだと、朝 顔を洗ったとき必ず洗い立てのタオルを使う!毎日の食事は家族やスタッフと楽しい話題を話す。食卓に野菜の皿を一品増やす。週1でハンカチにアイロンをかける。月1で靴にワックスをかける。等 気になりながら忙しさのせいにしておざなりになっていた小さい事からやってみると、次第に心が健やかになっていく事を実感しました。
今 スタッフにも勧めています(笑)
「人生」とまでなかなか言えませんが先ず「日々」「毎日」を丁寧に生き健全な心身をもって皆さまをお迎えしたいと思います。
